配線

LANケーブルの自作に必要な圧着工具とは?代用品は?

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こんにちは、ノラです^^

リビングから自分の部屋にLANケーブルを引き込むなど、壁の中や天井裏の配管に
LANケーブルを通す場合にはLANケーブルを自作することになるわ。

自作と言っても実際に1から作るわけじゃなくて、
光コンセントやONUなどに挿すコネクタが付いてないLANケーブルにコネクタを
付けるのを「LANケーブルを自作する」ということがあるの。

LANケーブルを自作するにはいくつか工具を使うんだけど、
中でも欠かせないのが「圧着工具」なのよ。

「かしめ工具」とも言われるもので、
これが無いとLANケーブルを自作できないと言っても良いぐらいね。

じゃあ圧着工具とはどういったもので、どういった使い方をして、
どうしてLANケーブルの自作に必要なのかなどについて詳しく見ていきましょう。

     
   

圧着工具ってどんなもの?

圧着工具は、簡単に言うと「ペンチ」のように挟むもので、LANケーブルとコネクタに
限らずケーブルに端子を取り付ける際に必要な工具なのよ。

主に電気関係の工事で使われる専門的な工具なんだけど、
ホームセンターでも手に入れられるわ。

ケーブルに端子を取り付ける時に、
ケーブルを挿し込んだ端子を圧着工具で挟み込んで圧着するといった使い方をするの。

出来合いのケーブルにはカバーが付いてることが多いけど、カバーの付いてない
ケーブルを見ると端子がケーブルに食い込むように取り付けられてるのよ。

このケーブルに端子を食い込ませるのが圧着で、
その圧着をするのに必要なのが圧着工具なの。

ケーブルと端子を圧着しないと、電気のケーブルだと通電しないし、
LANケーブルだと通信できないのよね。

だから単純にケーブルと端子が簡単に外れないようにするためだけじゃなくて、
自作したLANケーブルをちゃんとLANケーブルとして使うのに圧着工具が
必要ってわけなのよ。

圧着工具はラチェット付きの方が良い

LANケーブルを自作するのに圧着工具を買うんだったら、
絶対に「ラチェット付き」を選んだ方が良いわよ。

ラチェットは一方向にしか動かせない機能のことで、
ナットやボルトを締めるレンチとかドライバーにもラチェットが付いてるものがあるわ。

ケーブルとコネクタの圧着が弱いとLANケーブルとして機能しないし、
圧着が強すぎるとコネクタが壊れたりケーブルが傷ついてこれまたLANケーブルとして
使えないの。

ラチェットが付いた圧着工具を使えばプロでなくても、
弱すぎず強すぎず適度な強さでケーブルとコネクタをしっかりと圧着できるのよね。

ケーブルに取り付けたコネクタをラチェットの付いた圧着工具で挟みこむと、
「カチッ、カチッ」と音がして圧着が完了するまでハンドルが戻らないようになってるわ。

「カチッ」という音がしてる間はハンドルを握り続けて、
音がしなくなったら圧着完了だからプロでなくても簡単で分かりやすいのよ。

もしラチェットが付いてないと、どこまでハンドルを握り込めば良いのか分からず、
圧着が弱かったり強すぎたりして自作したLANケーブルが使い物にならなくなるのね。

圧着工具を選ぶ際は対応コネクタにも注意

圧着工具を選ぶ際はラチェットの有り無しも重要だけど、
もう1つ「対応コネクタ」にも注意しないといけないわよ。

現状では
 ・カテゴリー5e
 ・カテゴリー6
がLANケーブルでは一般的によく使われてるわ。

カテゴリー5eもカテゴリー6も「RJ-45」っていう同じ種類のコネクタを使ってて、
大体の圧着工具はRJ-45には対応してるからカテゴリー5eやカテゴリー6の
LANケーブルを自作する時は別に気にしなくても良いの。

ただ最近は光回線でも最大通信速度5Gbpsとか10Gbpsのサービスがあり、
LANケーブルもより高性能なカテゴリー7のものを使うことがあるのよ。

カテゴリー7は「GG45」というRJ-45とは別の種類のコネクタを使ってるから、
カテゴリー7のLANケーブルを自作する時は圧着工具もGG45に対応したものを
選ばないといけないわ。

圧着工具っていくらぐらいするの?

電気工事のプロじゃないなら、圧着工具が必要になるのはLANケーブルを
自作する時ぐらいよ。
(電気の延長コードを自作するのにも使えるけど・・・)

他に使い道が無いんだったら安いもので良いかって考えがちだけど、
LANケーブルの圧着工具に関してはある程度高いものを選ぶようにしましょう。

通販サイトなどで探せば数百円の安い圧着工具もあるものの、
こうした安い圧着工具にはラチェットが付いてないことが多いのよね。

さらに、LANケーブルにコネクタを圧着させる際には、
8本の細い芯線がコネクタの先端に届くようにしっかりと押し込まないといけないわ。

安い圧着工具だと8本の芯線を同じ力で押すことができないことがあって、
1~2本の芯線がコネクタの先に届かないことがあるの。

また安い圧着工具で圧着するとコネクタが少し変形して、
そのコネクタを挿し込んだパソコンなどの機器が故障する原因となる恐れもあるのよ。

だから圧着工具は1,000円以下の安いものじゃなくて、
少なくとも3,000円以上はするものを選んだ方が良いわね。

値段だけじゃなくてメーカーを見るのも大事で、
 ・マーベル
 ・ジェフコム(デンサン)
 ・ホーザン
 ・ロブテックス
 ・サンワサプライ
など有名な工具メーカーの圧着工具なら確実よ。
(ちょっと高いけど・・・)

圧着工具の代用品となるものはある?

「LANケーブルを1本作るのに3,000円以上もする圧着工具を買うのはもったいない」
から、一般的な工具で代用できるならその方が良いって思ってる人も居るわよね。

圧着工具の代用品になりそうなものってほとんど無いんだけど、
一応「マイナスドライバー」と「かなづち」でケーブルと端子を圧着させることができると
言われてるわ。

万力などでコネクタを動かないように固定してケーブルを押し込み、
所定の位置にマイナスドライバーを当ててかなづちで叩いで圧着させるって感じね。

実際にマイナスドライバーとかなづちでケーブルとコネクタを圧着させたツワモノも
居るみたいだし、やろうと思えばできるの。

ただ安い圧着工具を使ってもちゃんと圧着できないことがあるのに、
マイナスドライバーとかなづちだともっとちゃんと圧着できない可能性が高いのよねぇ。

マイナスドライバーとかなづちは圧着工具の代用品とまでは言えないから、
LANケーブルを自作するんだったら圧着工具を用意した方が良いわね。

圧着工具を用意するのがもったいないって言うんだったら、自作するのは止めて、
出来合いのLANケーブルを買うことをおすすめするわ。

圧着工具不要のコネクタもある

コネクタの中には、圧着工具が無くてもLANケーブルに取り付けられるものもあるのよ。

実際に「コネクタ 工具不要」などでネット検索すると、
圧着工具が無くてもLANケーブルに取り付けられるコネクタの情報が出てくるわ。

種類によって多少形状は違うけど、大体はカバー付きのコネクタになってて、
カバー部分が外れたり開いたりするようになってるの。

カバーを外すしたり開いたりしてコネクタにLANケーブルを挿し込み、
カバーを閉めるだけで圧着工具無しで圧着できちゃうのよ。

他に使い道が無い圧着工具を買うのがもったいない、
でもLANケーブルを自作したいというなら、この工具不要のコネクタを使うと良いわ。

ただ圧着工具を使った場合よりも圧着部分が少し弱いらしく、Wi-Fiルーターとか
パソコンなど抜き差しする可能性がある機器にはちょっと使いにくいみたいね。

また値段もものすごく高くて、普通のコネクタは100個1,500円とかなんだけど、
圧着工具不要のコネクタは1個で300~600円ぐらいするの。

カテゴリー7用で工具不要のコネクタだと1個1,400円ぐらいするから、
普通のコネクタの100倍ぐらいの値段なのよ。

実際に通販サイトのレビューを見ても、「便利だけど値段が高い」という意見が多いわ。

コネクタはロードバー付きが便利

圧着工具の要不要はともかくとして、
LANケーブルを自作するのに使うコネクタは「ロードバー」が付いてるものが便利よ。

ロードバーはコネクタの付属品なんだけど、
これが有ると無いとじゃLANケーブルにコネクタを取り付ける手間が全然違ってくるわ。

LANケーブルにコネクタを取り付ける際には、ケーブルの被覆部分を剥いて出てきた
8本の芯線を順番通りにコネクタに挿し込まなきゃいけないの。

ロードバーが有れば、8本の芯線を順番通りにロードバーに通して余分な部分をカット、
後はロードバーごとコネクタ本体に挿し込むだけで良いのよ。

ところがロードバーが無い場合は、
芯線の並びが変わらないように直接コネクタに挿し込まなきゃいけないのよね。

8本の芯線を長さを揃えてカットしておかないとコネクタの先端に達しない芯線が
出てきちゃうし、何より挿し込む際に芯線の並びが変わっちゃう恐れがあるわ。

ロードバーが有るとそういった細かいところには気を配らなくて良いから、
LANケーブルの自作で使うコネクタはロードバー付きが良いってわけなの。

     
   

圧着工具以外にLANケーブルの自作に必要な工具は?

圧着工具以外でLANケーブルを自作するのに「必要」な工具は特に無いんだけど、
「有ると便利」な工具はいくつかあるわ。

LANケーブルの自作で有ると便利なのは
 ・外皮むき工具
 ・ケーブルカッター
 ・テスター
あたりね。

「外皮むき工具」はワイヤーストリッパーとも言われるもので、
コネクタを取り付ける際にLANケーブルの被覆部分を剥くのに有ると便利よ。

「ケーブルカッター」は文字通りLANケーブルを切断するもので、
そんなに力を入れなくても断面を揃えてLANケーブルを切ることができるの。

「テスター」は自作したLANケーブルに断線が無いかをチェックする機器で、
自作したLANケーブルを実際に使う前に不備が無いかどうかが確認できるわ。

外皮むき工具はカッターやハサミで代用できるが・・・

カッターやハサミがあれば外皮むき工具が無くても、
LANケーブルの被覆部分を剥くことはできるわよ。

だからカッターやハサミがあれば外皮むき工具は不要・・・って言いたいところだけど、
やっぱりカッターやハサミより外皮むき工具を使った方が良いのよねぇ。

LANケーブルの被覆部分を剥くには、被覆部分に切れ目を入れることになるわ。

カッターやハサミだと思ったより深く切れ目が入って、
被覆部分だけじゃなくて中の芯線にまで傷を付けちゃう恐れがあるのよ。

芯線に傷が付いたLANケーブルでは通信できない可能性が高いから、
カッターやハサミじゃなくて専用の外皮むき工具を使った方が良いのね。

外皮むき工具は刃の高さが調節できるから、一番低いところから始めて少しずつ刃を
高くしていくことで、芯線を傷付けずに被覆部分にだけ切れ目を入れられるわ。

ケーブルカッターはニッパーでも代用できるが・・・

LANケーブルを自作する際には、必要な長さでケーブルを切断しなきゃいけないし、
コネクタに挿し込むのに長さを揃えて芯線のカットもするわ。

こういうケーブル類を切断する一般的な工具には「ニッパー」があり、
もちろんニッパーでLANケーブルも中の芯線も切断することは可能よ。

ただ一般的なLANケーブルは直径5mm以上の太さがあるし、
中には銅の芯線が細いけど8本も通ってるから、ニッパーで切るのって結構大変なの。

ちなみに直径4mm未満の細いものや平べったいLANケーブルもあるんだけど、
細いものや平べったいものは自作用のLANケーブルにはあまり向いてないわ。

またニッパーの刃を研いでよく切れるようにしておかないと、
長さを揃えて芯線をカットしようとしてもキレイに切れなかったりするのよねぇ

ケーブルカッターなら直径5mm以上のLANケーブルでも、
そんなに力を入れずに切断できるし、断面もキレイだわ。

だから、絶対必要ってわけじゃないけど、LANケーブルを自作するのに
ケーブルカッターが有ると余計な手間をかけなくて良くなるの。

LANケーブルにコネクタを取り付けたらすぐに使っても良いが・・・

LANケーブルの両端にコネクタを取り付けたら、
テスターを使って断線してないかをチェックすると良いわ。

自作したLANケーブルをテストせずにいきなり使って、通信できればOK、
できなければ断線してるからやり直しでも良いと思うわよね。

でも先にも書いたように、LANケーブルに取り付けたコネクタが変形してると、
それを挿し込んだパソコンなどの機器が故障する恐れがあるの。

自作したLANケーブルのせいでパソコンが故障したんじゃ意味が分からないから、
事前にテスターでチェックした方が良いってわけよ。

LANケーブルを曲げたり伸ばしたりして何度かテストする

自作したLANケーブルをテスターでチェックする際には、LANケーブルを曲げたり
伸ばしたりねじったり、テスターの角度を変えるなどして何度かテストした方が良いわ。

LANケーブルを伸ばした状態だとちゃんと繋がるけど、
曲げたりねじったりすると接触不良を起こして通信できなくなるってこともあるのよ。

だからテスターで自作したLANケーブルの断線をチェックする時は、
何度かテストを繰り返した方が良いのね。

自作したLANケーブルを使って通信できない場合、
片方のコネクタにだけ問題があることも多いの。

だからテスターで断線が見つかった場合は、
両端のコネクタを一度にやり直すんじゃなくて、片方をやり直してテスターでチェック、
それでも断線してたらもう片方もやり直すようにしましょう。

圧着・外皮むき・ケーブルの切断が全てできる工具もある

工具の中には、
圧着・外皮むき・ケーブルの切断が全てできるようになってる工具もあるのよ。

一般的に「電工ペンチ」って言われるもので、配線工事で使われる工具なの。

先端に圧着工具としての機能があって、交差してネジ止めしてる部分よりハンドル側に
ケーブルカッター・外皮むきの順に刃が付いてるわ。

さらにラチェットも付いてて、
ケーブルとコネクタを適切な強さで圧着できるようになってるものもあるのね。

値段は安いものだと2,000円以下だけど、圧着には精密さが必要だから、
やっぱり3,000円以上のものを買った方が良いわよ。

また圧着工具・外皮むき工具・テスターといったLANケーブルの自作に必要あるいは
有ると便利な工具が一式セットになったキットもあるわ。

LANケーブルを自作するのは簡単じゃない

LANケーブルを自作するのはそんなに難しくはないんだけど、
だからって簡単ってわけでもないのよねぇ。

実際にLANケーブルを自作したことがある人によると、最初10回ぐらい失敗して
結構な長さのLANケーブルと結構な数のコネクタをムダにしたらしいわ。

やっぱりコネクタの先端まで順番通りに芯線を通すのが難しいみたいで、
コネクタを取り付ける際の失敗がほとんどなんだって。

その人は今は失敗せずにLANケーブルを自作することができるように
なってるんだけど、手間や金銭面を考えると出来合いのLANケーブルを買った方が
良いとも言ってるわね。
(ただし何本もLANケーブルが必要なら自作した方が良いとも言ってる)

両端にコネクタが取り付けられてる出来合いのLANケーブルでも、
通販サイトなどで100mの長さまでなら10mきざみで販売されてるのよ。

ちなみに現状のLANケーブルは長さ100mが限界で、
100m以上になると通信速度や安定性など通信品質が大幅に落ちちゃうわ。
(100mまでなら長さに関わらず通信品質はほとんど変わらない)

だから家中に配線するならともかく、1か所だけの配線でLANケーブルが
1本だけで良いなら、自作せずに出来合いのものを買った方が簡単よ。

まとめ

圧着工具はケーブルとコネクタを圧着させるための工具で、
LANケーブルを自作するには必要な工具よ。

マイナスドライバーとかなづちで代用できなくはないけど、
LANケーブルを自作するんだったら圧着工具を使った方が確実ね。

また安い圧着工具だとしっかり圧着できなかったりコネクタが変形することもあるから、
LANケーブルを自作するなら圧着工具ぐらいはある程度奮発しましょう。

他にも外皮むき工具だったりワイヤーストリッパー、テスターといった工具・機器があると
LANケーブルを自作するのに便利だわ。

圧着工具と外皮むき工具、ワイヤーストリッパーが1つになった電工ペンチなるものも
あるし、圧着工具・外皮むき工具・テスターがセットになったキットもあるから、
用途と自分の懐具合を考えて選ぶと良いわよ。
(ただしあまり安いものは使わない方が良い)

   
   

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