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レノボがどこの国?世界No.1PCメーカーの真実

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日本国内はもちろん世界でも一番売れているパソコンと言えば「レノボ」ですが、
レノボがどこの国のメーカーか知っていますか?

今回はレノボがどこの国のメーカーなのか、
レノボのパソコンにはどういった特徴があるのかなど詳しく見ていきましょう。

     
   

レノボは中国のメーカー

レノボは中国に本社を置く中国の電子機器メーカーです。

中国の政府系研究機関である中国科学院の研究員によって
1984年にレノボは設立されました。

1989年から独自ブランドのパソコン販売に乗り出し、
1997年には中国国内のパソコンシェア1位を獲得するまでに成長します。

2004年にはアメリカのIBM社のパソコン部門とサーバー部門を買収して、
パソコン世界シェア3位へと躍進します。

2013年にはパソコン世界シェア1位に登り詰め、
以来その座を守り続けている世界一のパソコンメーカーなのです。

IBM社のパソコン部門を買収したことに伴ってアメリカにも本社を置き、
中国とアメリカで本社機能を分散しています。
(参照:https://www.lenovo-jp-career.com/about/strength.html#:~:text=%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%9C%E3%81%AF%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%9C,%E3%82%92%E4%BE%9B%E7%B5%A6%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82)

ちなみに2004年には、IBM社のパソコン部門買収と同時に
日本IBMのパソコン部門を引き継ぐ形でレノボ・ジャパンも発足しています。

日本のパソコン業界とも関係が深い

他の海外メーカーと違って、レノボは日本のパソコン業界とも深い関係があります。

日本法人があるだけでなく、NECや富士通といった
日本を代表する電機メーカーのパソコン部門を傘下に収めているのです。

現在でも「LAVIE」はNEC、「Lifebook」は富士通のブランドで販売されていますが、
実質的にはレノボのパソコンとなっています。

NECと富士通のパソコン部門を傘下に収めたこともあって、
日本国内におけるパソコンシェアでもレノボは1位に君臨してます。

ただしレノボ傘下なのはあくまでパソコン部門だけで、
NECや富士通が全体としてレノボ傘下となっているわけではありません。

レノボのパソコン生産は中国が中心

レノボのパソコンは中国にある工場で作られています。

南米やヨーロッパにも生産拠点があるとのことですが、
日本向けのモデルはほとんどが中国製となっています。

ただIBM社から引き継いだブランド「Thinkpad」は一部日本の工場で作られていますし、
富士通ブランドのパソコンは基本的に日本生産です。

NECブランドのパソコンは一部国内生産となっており、
納期の早いモデルは日本で作られている可能性があります。

現在の中国は「世界の工場」と言われていて、
世界的な電子機器メーカーの多くが中国に工場を持っているのです。

最先端技術と世界中の技術者が中国に集まっていますから、
中国で作られるパソコンを含めた電子機器は性能が高いと評判です。

また研究・開発から部品調達、製造、テストまで中国国内で行えるので、
生産コストが抑えられてリーズナブルな価格で販売できることにも繋がっています。

日本では中国製品に対して「安かろう悪かろう」のイメージが根強く残っていますが、
電子機器に関しては中国製品は「安くて良い物」の代表なのです。

レノボの危険性は?

中国メーカーである「HUAWEI」がアメリカの市場から事実上締め出されたこともあり、
日本では中国の電子機器メーカー全体への不信感が広がっています。

レノボも同じような危険性があるのではないかと危惧している人も多いかも
しれませんが、現状ではレノボにHUAWEIのような危険性はありません。

アメリカの商務省が公表している取引制限リストには
中国企業が多く名を連ねていますが、レノボはリストに含まれていません。

中国企業ひいては中国政府を敵視しているアメリカでもレノボは特に危険とは
見なされていませんから、日本でも危険性は低いと考えられるわけです。

アメリカ国防省は使用を禁止しているが・・・

アメリカ国防省ではレノボのパソコンを使用禁止としていることから、
レノボのパソコンは危険と指摘する声もあります。

しかし国防省は、関係の良くない中国はもちろん同盟国である日本にも知られると
困るような国防に関する機密を取り扱っています。

そもそも国家機密を取り扱う機関が他国メーカーの作ったパソコンを使うこと自体が
おかしいのです。

アメリカ国防省がレノボのパソコンを使用禁止にしているからと言って、
ただちにレノボのパソコンに危険性があるとは言えません。

実際に国防省で使用禁止となっているだけで、
アメリカの地方自治体や民間企業では広くレノボのパソコンが使われています。

国家レベルの機密を取り扱っているならともかく、
個人レベルであればレノボのパソコンを使うことに何ら危険はありません。

レノボに不安な点が無いわけではない

現状ではレノボに危険性はありませんが、
将来に渡っても危険性が無いとは言い切れません。

レノボにはいくつか不安な点もあり、その1つが「中国政府との関係」です。

レノボは元々政府系研究機関である中国科学院の研究員が設立した会社で、
レノボの筆頭株主は現在も中国科学院です。

正確には、レノボの筆頭株主は「レノボホールディングス」で、
レノボホールディングスの筆頭株主が中国科学院となっています。

中国科学院は政府系研究機関ですから、
中国政府が強い影響力を行使しようと思えばできないことはないはずです。

現状のレノボは中国政府の影響を強く受けていませんが、
将来アメリカと中国の関係がさらに悪化した場合などは影響が強くなる恐れがあります。

過去の情報漏えい疑惑

レノボは過去に「情報漏えい疑惑」をかけられています。

2014年9月から12月に出荷されたレノボのパソコンにプリインストールされていた
「Virtual Discovery」にユーザー情報を抜き取る機能が備わっていたのです。

Virtual Discoveryはレノボが開発したソフトではありませんが、
レノボが情報を抜き取る目的でプリインストールしたと疑われたわけです。

レノボはVirtual Discoveryを完全に削除できるツールを配布、訴訟を起こした
アメリカ連邦取引委員会とも和解、情報漏えい疑惑は一定の解決を見せています。

ただ情報を抜き取るソフトをプリインストールしたのが本当に意図的でなかったかは
分かりませんし、今後同じようなことが起こらないとも限りません。

今度同じようなことがあればレノボの信用は地に落ちるので無いとは思いますが、
全く無いとも言い切れないので多少の不安が残ります。

過去にはスパイウェア疑惑も

レノボは過去に情報漏えい疑惑だけでなくスパイウェア疑惑も持たれています。

2015年に発売したレノボの「Thinkpad」に、
バックグラウンドでデータを送信するシステムが搭載されていたとのことです。

ユーザーの知らないところでデータが送信されていたので、
スパイウェアではないかと疑われたわけです。

レノボはバックグラウンドでデータ送信する機能が搭載されていることは認めましたが、
スパイウェアではなく製品改善を目的としたものと説明しています。

実際にレノボ以外のパソコンでも、
今後の製品開発のためにデータがメーカー側に送信されていることがあります。

ただレノボは中国企業だけに、
収集したデータを中国政府に接収される心配が無いとは言えません。

     
   

レノボのパソコンの特徴

レノボを世界一のパソコンメーカーに押し上げる要因となっているのは、
やはり「コストパフォーマンスの高さ」です。

「価格で選ぶならレノボ」と言われるぐらいレノボのパソコンはリーズナブルで、
標準的な機能のパソコンであれば5万円以下で購入できます。

高機能なハイエンドモデルでもメモリやストレージの容量によっては20万円以下で
購入できるので、他メーカーに比べるとかなりリーズナブルです。

レノボが培ってきた技術にIBM社やNEC、富士通といった傘下に収めたメーカーの
技術が加わっているので、性能面も全く問題ありません。

確かな技術に裏打ちされた性能のパソコンがリーズナブルな価格で
手に入るわけですから、コストパフォーマンスが高いのです。

頑丈さもトップクラス

価格の安いものは「すぐに壊れる」イメージが強いですが、
レノボのパソコンは頑丈さもトップクラスとなっています。

レノボの代表的なブランドである「Thinkpad」は
 ・衝撃
 ・振動
 ・開閉回数
 ・温度
 ・圧力
など200種類以上の検査を行ってクリアしたものしか出荷されません。

Thinkpadは持ち歩く際にかかる負荷ぐらいでは、
故障や大きなトラブルは発生しないということです。

飲み物をこぼしても壊れないほどの耐水性も備えており、
外出中に雨で多少濡れてもThinkpadは大丈夫なのです。

耐久性では日本のメーカーも負けていませんが、
耐水性もとなるとさすがに日本メーカーのパソコンでもThinkpadには敵いません。

キーボードの評価が高い

レノボは周辺機器として販売しているキーボードはもちろん、
ノートパソコンに搭載されているキーボードも評価が高くなっています。

Thinkpadなど一部モデルのキーボードには、「G」と「H」と「B」のキーの中間に
トラックポイントという小さな赤いスティックが付いています。

このトラックポイントは画面上のマウスカーソルを動かすもので、
キーボードから手を放さずにカーソル操作ができるのです。

通常カーソルで細かい操作をするには、
どうしても片手をキーボードから放してタッチパッドを使うことになります。

しかしトラックポイントがあれば、
キーボードから手を離さずに細かいカーソル操作ができるので作業効率が落ちません。

トラックポイント以外にもキー配置やキーピッチ、打鍵感に対する評価も高いです。

まとめ

レノボは中国のパソコンメーカーで、
世界でも日本でもパソコンシェアで1位に君臨するトップメーカーです。

IBM社のパソコン部門を買収、NECや富士通のパソコン部門も傘下に収めており、
高い技術力を持っています。

将来的には多少不安はあるものの現状では安全に使えますし、何よりコスパが
高いので買い替えの際はレノボを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

   
   

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