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高所作業車は10m未満でも資格必要?レンタルはできる?

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こんにちは、ノラです^^

私がまだ実家に居た頃、
年末の大掃除では家中の窓という窓をキレイにするのが私の役目だったわ。

2階の窓の外側は特に家の中からだと拭きにくくて、
「高所作業車を使って外側から拭ければもっとキレイになるのに・・・」と思ったものよ。

さすがに大掃除の窓掃除でわざわざ高所作業車を使うことは無いと思うけど、
様々な理由で高所作業車を必要としてる人は居るんじゃないかしら。

そこで
 ・どんな種類があるのか
 ・動かすのに資格は必要なのか
 ・レンタルできるか、できるとすれば料金はいくらか
などなど、高所作業車について詳しく紹介するわね。

     
   

高所作業車は大きく分けて2種類

高所作業車には大きく分けて
 ・トラック式
 ・自走式
の2種類があるのよ。

「トラック式」は、トラックの荷台部分に人が乗って作業するバゲットとそのバゲットを
上げ下げするブームというクレーンのような装置が搭載されてる高所作業車なの。

「自走式」は、バゲットとブームといった昇降装置自体にタイヤが付いてて、
トラックなど他の動力の助けを受けなくても移動することができる高所作業車なのね。

自走式は特殊な環境で使われることが多いから、普通に工事現場なんかで見かける
機会の多いトラック式の方が一般的な高所作業車のイメージに近いかもしれないわ。

トラック式の高所作業車は公道をそのまま走れる

トラックの荷台部分に昇降装置が付いてるトラック式高所作業車は、
そのまま公道を走って目的地まで行けるのが大きなメリットよ。

自走式の方は自動車としての要件を満たさないから、
そのまま公道を走ることはできなくて、それこそトラックの荷台なんかに積んで
目的地まで運ばないといけないわ。

そのため自走式高所作業車だと、
高所作業車自体とそれを運ぶためのトラックを用意する必要があるのね。

一方トラック式の方は、荷台に昇降装置が付いてるだけで
基本的には一般的なトラックと同じだから、そのまま公道を走ることができるのよ。

ただし、当然だけどブームを伸ばしたままではいくらトラック式高所作業車でも
公道は走れないわ。

公道どころかブームを伸ばしたままトラック式高所作業車を動かすこと自体が
危険だから、トラック式高所作業車を動かす場合はブームを折りたたまなきゃダメ!

ちなみに自走式高所作業車はブームを伸ばしてまま動かすことができるんだけど、
こちらも危険だから、基本的には動かす場合はブームは折りたたみましょう。

自走式で高さ20m以上のものもある

高所作業車について詳しく調べる前は、より高い場所での作業にはトラック式、
それほど高くない場所での作業には自走式といったイメージがあったわ。

実際には人が乗って作業するバゲットが上げられる高さは、
トラック式と自走式でそんなに大きな違いは無いのよ。

高所作業車をレンタルしてる業者さんのカタログを見ると、トラック式は一番低いもので
最大地上高が9.7~11.9m、一番高いものだと最大地上高27mなの。

それに対して自走式で一番低いものは最大地上高が2.7~4.5m、
一番高いものは最大地上高21.8mとなってるのね。

単純に比較すればトラック式の方が高いんだけど、
自走式高所作業車でも20m以上の高さにまで対応してるのよ。

ただトラック式は荷台自体の高さに加えて昇降装置の高さもあるから、
一番低いものでもギリギリ10m未満に対応できるぐらいだわ。

だから高所は高所でもそんなに高くない高所での作業には、
トラック式よりも自走式の方が適してるんじゃないかしら。

トラック式高所作業車にはブームが下方向に伸びるタイプも

トラック式でも自走式でも高所作業車は文字通り高所で作業するためのものだから、
基本的にブームは上方向に伸びるの。

ところがトラック式高所作業車にはブームが下方向に伸びるものもあるのよ。

ブームが下方向に伸びるトラック式高所作業車は「橋梁点検車」とも言われてて、
橋脚とか橋げたの裏側を点検する際に使われる高所作業車なのね。

高速道路とか鉄道の高架橋の下には一般道が通ってることも多いから、
ブームが上に伸びる普通の高所作業車を使って橋脚や橋げたの点検ができるわ。

でも一般道の橋の下には川だったり鉄道だったりが通ってるから、
橋の下から普通の高所作業車を使って点検できないの。

そこでブームが下方向に伸びる高所作業車を使って、
橋の上から橋脚や橋げたの裏側を点検するってわけ。

ただ橋の点検は国や地方自治体から依頼を受けた業者さんがやる仕事で、
一般的にはブームが下方向に伸びる高所作業車を使う機会なんてほとんど無いわね。

自走式高所作業車には2種類ある

高所作業車はトラック式と自走式の2種類なんだけど、自走式はさらに
 ・ホイール式
 ・クローラ式
の2種類に分かれてるのよ。

「ホイール式」は、
一般的な自動車なんかのように4つのタイヤが付いてる自走式高所作業車のことね。

一方「クローラ式」は、
分かりやすく言うとタイヤ部分がキャタピラーになってるもののことを指すわ。

ちなみに「キャタピラー」はキャタピラー社の商品名で、
「クローラ」はキャタピラーのようなものの一般名称といったところよ。

実際には「無限軌道」がキャタピラーのようなものの一般名称としては正しいみたい
だけど、キャタピラーのようなものを指して無限軌道と呼ぶことはほとんどないわ。

ホイール式は屋内で使われることも多いのに対して、クローラ式は作業場までの道が
凸凹だったり軟弱だったりする屋外で使われることが多いわね。

高所作業車を使うには2つの資格が必要

高所作業車をレンタルするなどして高所での作業をするには、2つの資格が必要なのよ。

1つはトラックを運転するための
 ・普通自動車免許
 ・準中型免許
 ・中型免許
 ・大型免許
のいずれかの資格ね。

トラック式高所作業車は作業を行う目的地までは一般的なトラックとして
運転していくから、トラックを運転するための免許が必要だわ。

自走式高所作業車は公道を走れなくてトラックで運搬することになるから、
やっぱり自走式高所作業車を使う場合も運転免許が必要なのよ。

ちなみにトラック式高所作業車は、車両総重量が一番軽いものでも6t前後なので、
車両重量3.5t未満の普通自動車免許だとトラック式高所作業車は運転できないから
気を付けてね。

自走式高所作業車は軽いものだと500~600kgぐらいで
普通自動車免許の積載量2t未満だし、2tトラックに載せても3.5t未満に収まるから
普通自動車免許でも運転可能よ。

高所作業車を扱うには運転免許以外の資格も必要

自動車の運転免許は高所作業車の移動や運搬に必要なだけで、
実際に高所作業車を使って作業するには運転免許だけじゃダメなのよね。

ブームを上げ下げするなど高所作業車を扱うには
 ・高所作業車運転者技能講習
 ・高所作業車運転者特別教育
のいずれかの資格が必要だわ。

バゲットの高さが10m以上になる高所作業車を扱う場合は「技能講習」が必要で、
バゲットの高さが10m未満だと「特別教育」でOKよ。

技能講習の資格があれば、
もちろんバゲットの高さが10m未満の高所作業車も扱えるわ。

どちらも18歳以上という年齢制限のみで、資格を取得するのに特別な条件なんかは
設けられてないから、基本的には誰でも取れる資格なのね。

高所作業車運転者技能講習

技能講習は高所作業車運転者技能講習に基づくもので、
各都道府県の労働局に登録されてる教育機関によって実施されるの。

講習科目は学科と実技に分かれてて、学科は
 1.作業に関する装置の構造および取扱の方法に関する知識(5時間)
 2.原動機に関する知識(3時間)
 3.運転に必要な一般的事項に関する知識(2時間)
 4.関係法令(1時間)
の合計11時間よ。

実技は「作業のための装置の操作」(6時間)のみで、
学科と実技ともに修了試験に合格しないと資格は取得できないわ。

自動車運転免許や特殊車両の資格を持ってる場合は、
一部の学科受講が免除されるの。

移動式クレーン運転士もしくは小型移動式クレーン運転技能講習の資格を持ってると、
先の2と3の講習が免除されるわ。

大型特殊・大型・中型・準中型・普通のいずれかの自動車運転免許を持ってれば、
2の講習が免除されるのよ。

それ以外にも講習が免除される資格があるから、何か資格を持ってるんだったら、
高所作業車運転者技能講習を受ける際には免除されるかどうか調べておきましょう。

高所作業車運転者特別教育

作業高10m未満の高所作業車を扱うのに必要な高所作業車運転者特別教育は、
安全衛生特別教育過程に基づいて行われるの。

各都道府県の労働局に登録されてる教育機関はもちろん、
教育機関じゃない企業なんかでも講習が行われてることがあるんだって。

講習科目は先の技能講習とほとんど同じで、学科が
 1.高所作業車の作業に関する装置の構造および取扱の方法に関する知識(3時間)
 2.原動機に関する知識(1時間)
 3.高所作業車の運転に必要な一般的事項に関する知識(1時間)
 4.関係法令(1時間)
で、実技が「高所作業車の作業のための装置の操作」(3時間)となってるわ。

技能講習が合計17時間の講習なのに対して、
10m未満の高所作業車を扱うのに必要な特別教育は合計9時間の講習なのね。

ただし自動車運転免許などを持ってる場合は、
講習時間が短縮されて合計5時間でOKなのよ。

ちなみに実際に作業する場所が10m未満でも、取り扱う高所作業車の最大地上高が
10mを超える場合には先の技能講習の資格が必要になるわ。

オペレーターを手配すれば資格が無くてもOK

高所作業車のオペレーターを手配すれば、
技能講習や特別教育の資格が無くても高所作業車を使って作業することができるわ。

バゲットを上げ下げしたり、ブームを伸ばしても高所作業車が倒れないように
アウトリガを設置したりなどといった作業は資格を持ってないとできないの。

でもバゲットに乗って点検などの作業を行うことには別に資格は必要無いから、
資格が必要な作業だけオペレーターにやってもらえば良いのね。

高所作業車のオペレーターを派遣してる人材会社もあるし、
オペレーター付で高所作業車をレンタルしてたりもするわ。

高所作業車をレンタルするだけよりも費用はかかちゃうけど、
高所作業車の資格を取る時間が無い場合はオペレーターを利用しましょう。

     
   

高所作業車をレンタルするには

建築や土木関係の車両をレンタルしてる業者さんであれば、
大抵は高所作業車もレンタルすることができるはずよ。

ただ高所作業車は基本的に工事なんかで使われることが多い車両で、
個人で必要になるケースってあんまり無いじゃない。

だから高所作業車のような車両をレンタルしてる業者さんって法人向けになってることが
多くて、個人だと利用できないこともあるのよね。

個人的に高所作業車が必要になるケースはほとんど無いと思うけど、
個人でのレンタルを検討してる場合は事前に業者さんに確認しましょう。

それから、高所作業車がレンタルできる業者さんのサイトを色々とチェックしたんだけど、
私が見た限りではレンタル料金を明記してるサイトは無かったわ。

なので高所作業車をレンタルするのにかかる具体的な料金は分からないんだけど、
一般的には1日当たり20万円ぐらいとされてるみたいよ。

もちろんトラック式と自走式でレンタル料金は違うだろうし、10m以上・10m未満など
高所作業車が対応する作業高によっても変わってくるはずだわ。

高所作業車をレンタルする際にはブームの動く方向に注意

高所作業車をレンタルする際には、
バゲットを上げ下げするブームの動く方向に注意するのよ。

先にも書いたように下方向にブームが伸びる橋梁点検用の高所作業車もあって、
高所で作業するのに下方向にブームが伸びても意味が無いわ。

また上方向にブームが伸びる場合でも、
高所作業車によってブームの伸び方が違ってたりするのよね。

真っすぐ伸びるタイプのブーム、くの字型に曲がるブーム、真っすぐ伸びるんだけど
バゲットの付いてる部分がくの字に曲がるようになってるブーム。

電車のパンタグラフがいくつも重なってるようになってて、ブームがバゲットを垂直に
持ち上げるタイプの高所作業車もあるわ。

屋外の広い場所で障害物のようなものが無いならブームが真っすぐ伸びる「垂直型」が
良いけど、途中で障害物を避ける必要があるならブームが曲がる「屈折型」や
「混合型」の方が適してるのよ。

屋内だったり、バゲットをできるだけ安定した状態に保たないといけない場合には
「シザース型」が向いてるのね。

このように作業する場所とか作業内容によって適したブームの種類が違うから、
高所作業車をレンタルする場合にはブームの動き方とか形に注意が必要ってわけ。

高所作業車を公道で使う場合は道路使用許可が必要

高所作業車を敷地内で使う場合は良いとして、
公道に高所作業車を止めて作業する場合には道路使用許可が必要になるわ。

道路使用許可は地域を管轄してる警察署に申請するんだけど、
申請してから許可が下りるまでに少なくとも1週間ぐらいはかかるのよね。

場合によっては、作業日程を決めて高所作業車もレンタルしたのに、
道路使用許可が下りなくて作業できないなんてことになることも十分に考えられるの。

だから高所作業車をレンタルする際には、
まず高所作業車が敷地内に入って作業できるかどうかを確認。

敷地内に入って作業できないんだったら、
事前に日程的な余裕を持って警察署に道路使用許可の申請を出しておきましょう。

また実際に公道で高所作業車を使って作業する場合は、
人が入れないようにブームやバゲットが動く範囲内は工事現場なんかでよく見る
カラーコーンなどで区切っておかないとダメよ。

さらにバゲットを上げたり下ろしたりするのは近くに人が居ない時でないといけないから、
バゲットに乗る作業員とは別に高所作業車周辺の状況を把握する人員を置いた方が
良いわね。

道路使用許可はアウトリガを使うことを前提に

高所作業車を使って作業するために道路使用許可を申請する場合には、
「アウトリガ」を使うことを前提に考えておいた方が良いわよ。

アウトリガは高所作業車の横や縦に張り出した柱みたいなもので、
ブームを伸ばして作業する際に高所作業車の安定性をアップさせるための装置なの。

高所作業車自体の真上のそれほど高くない位置にバゲットを上げる場合には、
アウトリガを使わなくても大丈夫なケースもあるわ。

でも高所作業車自体の真上でも10mを超えるような高さの場合だったり、
高さ10m未満でも高所作業車の斜め上や横方向にブームを伸ばす場合には
アウトリガが必要よ。
(基本的には高さやブームの方向に関わらずアウトリガを使った方が良い)

アウトリガを使うことで、トラックや高所作業車の本来の横幅よりも道路の広いエリアを占有することになるの。

もしアウトリガを使わないことを前提に使用許可を取ってると、アウトリガを使うことに
なった場合に使用許可の範囲を超えて道路を使うことになっちゃうわ。

だから、道路使用許可の申請はアウトリガを使うことを前提にしておいた方が良いのね。

レンタルするよりも中古の高所作業車を買った方がお得?

高所作業車をレンタルするのに1日20万円ほどかかることを考えると、
中古の高所作業車を買った方がお得だったりするわ。

その日しか高所作業車を使って作業することがなくて、これから先も高所作業車が
必要になることがほとんど無いなら、レンタルするのがおすすめよ。

年間に何度も高所作業車を使った作業をする機会があるなら、
中古の高所作業車を買った方が絶対にお得なの。

高所作業車を新車で買うとなると1000万円ぐらいかかるんだけど、
中古の高所作業車なら100万円ぐらいで買えちゃうのよね。

5日分のレンタル料金で中古の高所作業車が買えて、いつでも必要な時に
使えるんだからレンタルより中古の高所作業車を買う方がお得ってわけ。

ただ高所作業車を維持するには車検を受けないといけないし、
昇降装置の定期点検も受ける必要があるのよ。

車検は2年ごとだけど、
車検や昇降装置の定期点検など維持にかかる費用は年間20万円ぐらいかかるわ。

また昇降装置のメンテナンス次第で多少は伸ばせるものの、
新車登録から4年以上が経過した高所作業車の耐用年数は2年とされてるの。

だから場合によっては2年ごとに買い替える必要も出てくるから、
高所作業車が必要な作業をメインに請け負ってる会社以外はレンタルの方がお得ね。

まとめ

種類や必要な資格、レンタルに関する情報など高所作業車についてできるだけ詳しく
紹介したわ。

高所作業車を扱うには、自動車の運転免許とは別に資格が必要なのよ。

その資格も、バゲットが地上から10m以上まで上がるなら技能講習、10m未満なら
特別教育と違うから注意が必要ね。

さらに公道に高所作業車を止めて作業を行うには道路使用許可が必要など、
色々と高所作業車の取り扱いには気を付けないといけないことが多いわ。

個人で高所作業車をレンタルする機会はなかなか無いと思うけど、
高所作業車をレンタルすることになった場合はどういったことに
注意しないといけないのか事前に確認しておきましょう。

   
   

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