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磁気研究所は怪しい?その実態に迫る

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「磁気研究所」という会社の名前を聞くと、
そこで働いている人には失礼ですが「怪しい」と感じてしまうのも仕方ありません。

では磁気研究所とはどういう会社なのか、
本当に怪しいのかについて詳しく見ていきましょう。

     
   

磁気研究所はパソコンやスマホの周辺機器を作る会社

磁気研究所は何かとんでもないものを研究している会社ではなく、
パソコンやスマホの周辺機器を作っている会社です。

microSDカードやモバイルバッテリーなどで「HIDISC」というブランドを見聞きしたことが
あると思いますが、HIDISC製品を作っているのが磁気研究所です。

microSDカードやモバイルバッテリー以外にも
 ・USBメモリー
 ・DVD-R
 ・スマホ充電器
 ・マウス
 ・USBケーブルなどケーブル類
 ・ワイヤレスイヤホン
なども作っています。

パソコンやスマホの周辺機器ではありませんが
 ・電源タップ
 ・電子メモパッド
などもHIDISC製品にはあります。

比較的安価な製品が多いので、予備のモバイルバッテリーはスマホ充電器として
HIDISC製品を使っていることが少なくありません。

ちなみに100円ショップのダイソーで販売されている1,000円のモバイルバッテリーは
HIDISC製品です。
(参照:https://jp.daisonet.com/products/4984279861103)

モバイルバッテリー以外にも、ダイソーで販売されているSDカードやUSBメモリにも
HIDISC製品が含まれています。

磁気研究所は中国や台湾ではなく日本の企業

HIDISC製品が比較安価なため磁気研究所は中国や台湾の企業と
勘違いされがちですが、日本人が創業した日本に本社を置く日本企業です。

創業は1979年で40年以上の歴史があり、
比較的新しい企業というわけでもありません。

最近はオタクの聖地として知られていますが、
元々日本最大級の電気街である東京・秋葉原に本社を構えています。

焼き鳥の「とり鉄」や「喫茶ルノアール」が入っている建物の隣、
青い入り口が目印の建物で1階がHIDISC製品を取り扱う店舗、2階が本社です。

東京だけでなく
 ・大阪
 ・広島
 ・福岡
 ・沖縄
 ・中国
 ・ドイツ
 ・ドバイ
と国内外に支社や営業所を構えています。

製造は中国や台湾

磁気研究所は日本企業ですが製造工場は日本ではなく中国や台湾にあります。

厳密には東アジアに工場があることが分かっているだけで、
中国や台湾に工場があることは明確にはなっていません。

ただ中国や台湾はIT分野では今や世界トップレベルとなっており、
特に中国は「世界の工場」と言われるほど世界中のIT企業の工場が林立しています。

中国では部品の調達から製造、テストまで一貫してできますから、
コストが抑えられて製品の安価での販売を可能としています。

世界中のIT企業の工場が集まるということは最先端技術も中国に集まっていて、
中国で作られているIT関連機器は高性能・高品質なのです。

先に紹介したダイソーで販売されているHIDISCのモバイルバッテリーは
中国製となっているので、HIDISC製品は中国で作られている可能性が高いです。

磁気研究所が日本で初めてフロッピーディスクを販売した?

磁気研究所の創業者で現社長でもある齋藤邦之氏は
「日本で初めてフロッピーディスクを販売したの自分だ」と語っています。
(参照:https://www.mag-labo.com/?p=1693)

ちなみにフロッピーディスクはIBM社が開発したパソコン用の記録メディアで、
SDカードやCD-Rよりも前に使われていました。

現在でも、
一部のデータをフロッピーディスクで保存している自治体や金融機関があります。

日本でのフロッピーディスク販売に関する記録が無く、齋藤氏以外にも「自分が日本で
初めてフロッピーディスクを販売した」と言っている人が何人か居るようです。

齋藤氏が日本初のフロッピーディスク販売者かどうかは分かりませんが、
それだけ早くから記録メディアを取り扱ってきたということなのでしょう。

カセットテープを国内製造している唯一のメーカー

40代以上の人には懐かしい記録メディアである「カセットテープ」、
このカセットテープを唯一国内製造しているのが磁気研究所です。

かつてはソニーや三菱電機といった大手メーカーのほとんどが作っていた
カセットテープですが、CDの普及に伴って需要が低下します。

さらにiPodの登場が決定的な要因となり大半のメーカーがカセットテープ製造から撤退、
現在日本メーカーでカセットテープを作っているのはマクセルと磁気研究所だけです。

マクセルはカセットテープを海外で作っているため、
磁気研究所がカセットテープを国内製造する唯一の日本メーカーとなっているわけです。

最近のレトロブームでカセットテープも俄かに注目を集めており、
温かみのあるアナログ音質に若者は新鮮さ、40代以上は懐かしさを感じています。

かつてはカセットテープの選択肢は豊富にありましたが、
現在はマクセルとHIDISCのみで国内製造となるとHIDISCしか選択肢がありません。

磁気研究所の製品の評判

磁気研究所は色んな種類のHIDISC製品を販売していますが、
HIDISC製品の評判はどうなっているのでしょうか?

記録メディアが主力製品で、その中でもSDカードについてはかなり評判が良いです。

HIDISCのSDカードは読み込み・書き込みの速度が非常に早く、
容量によっては他メーカーの2倍近い速度となっています。

もちろんより高額で高性能なSDカードに比べると遅いですが、
価格を考えると十分過ぎるほど早いです。

実際に「コストパフォーマンスはHIDISCが一番」という意見も多く見られますから、
安いSDカードが欲しい場合にはHIDISCはおすすめと言えます。

ただし中にはすぐに壊れてしまったという声もあり、
安価なだけにHIDISCのSDカードには当たり外れもあるようです。

モバイルバッテリーも好評価

HIDISCのモバイルバッテリーも比較的好意的な評価が多くなっています。

ダイソーで購入できる1,000円のモバイルバッテリーでも、
スマホが3回充電できる10000mAhの大容量です。

急速充電もできますし2台同時充電も可能、
USB接続で充電できる機器ならほとんど充電できます。

モバイルバッテリー自体の充電では通常のUSB接続でOKですし、
Type-Cの差込口も付いているのでスマホ充電器で充電可能です。

PSE適合品で過充電や過放電、加熱などに対応した保護回路が採用されており、
安全性も高くなっています。

HIDISCのモバイルバッテリーの実容量はカタログ容量の約7割で、
電力ロスの少なさも評価を上げています。

モバイルバッテリーに限らず充電池は貯めた電気を使う際にはどうしても電力ロスが
生じしてしまい、カタログ容量よりも使える電力量が少なくなってしまうのです。

HIDISCを含めたモバイルバッテリーの電力ロスは平均で4割近くとなっており、
3割強のロスで収まっているHIDISCは十分優秀と言えるわけです。

若干出力が弱くて重い

HIDISCのモバイルバッテリーには否定的な意見もあり、
中でも「出力が若干弱い」というものが多く見られました。

例えば容量20000mAhのモバイルバッテリーでは、
他機器を充電する際の電力出力は45Wぐらいが一般的です。

ところがHIDISCの容量20000mAhのモバイルバッテリーの電力出力は
35W程度に収まっています。

スマホやタブレットなど小型機器を充電するのには全く問題ありませんが、
標準的なディスプレイサイズのノートパソコンを充電するのには少し力不足です。

また他メーカーの同容量のモバイルバッテリーに比べて、
HIDISCのモバイルバッテリーは若干重いという意見もありました。

他メーカーの容量20000mAhのモバイルバッテリーには重さが300g台後半のものが
少なくないですが、HIDISCのモバイルバッテリーは400gを超えています。

一般的なスマホの2倍以上の重量があり、
カバンやポケットに入れて持ち運ぶには少し不便です。

多少のマイナス点はあるものの十分な機能と安全性を備えている
HIDISCのモバイルバッテリーはコストパフォーマンスが高いとされています。

DVD-RやBD-Rはあまり評判が良くない

パソコンなどの記録メディアである「DVD-R」や「BD-R」については、
HIDISCはあまり評判が良くありません。

例えば50枚入りのDVD-RやBD-Rを購入すると、50枚中15~20枚程度は
エラーが出たりディスクの読み込み自体ができないといったことがあるようです。

他メーカーのDVD-RやBD-Rでも50枚入りだと多少エラーや読み込み不可の
ディスクが出てきますが、HIDISCはその割合が少し多いとのことです。

ただDVD-Rなどにデータを書き込む側のパソコンやレコーダーなどの
機器との相性の良し悪しもあります。

機器との相性が良ければ、DVD-R50枚入りを購入しても1枚も
エラーや読み込み不可のディスクは無いといったこともあるようです。

またDVD-RやBD-Rは製品によって書き込み速度が決まっており、
規定の速度よりも速いと書き込みを失敗することがあります。

実際に書き込み中にエラーが出たという人の中には、HIDISCのDVD-RやBD-Rの
規定値よりも速い速度で書き込んでいたケースがありました。

機器との相性はどうしようもありませんが、
書き込み速度についてはユーザー側で調節が可能です。

書き込み速度さえ間違えなければエラーが出ることは少なく、
比較的価格が安いのでコストパフォーマンスが高いと言えます。

     
   

まとめ

磁気研究所は東京・秋葉原に本社がある日本企業で、
創業から40年以上の歴史があります。

HIDISCブランドの製品を製造・販売しており、家電量販店はもちろんダイソーなどの
100円ショップでも販売されていますから怪しい会社ではありません。

コスパに優れた製品が多くなっているので、パソコンやスマホの周辺機器で
コスパの高いものを選ぶならHIDISC製品を選択肢に入れてみてください。

   
   

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