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Edifierがどこの国のブランドか興味ない?

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イヤホンやヘッドホンもワイヤレスが当たり前になりつつありますが、
ワイヤレスのイヤホンやヘッドホンで最近「Edifier」という名前をよく聞きます。

ではEdifierとはどこの国のメーカーの製品なのか、
どういった特徴があるのかなど詳しく見ていきましょう。

     
   

Edifierは中国メーカーのブランド

Edifierがどこの国のメーカーの製品か結論を言ってしまうと中国メーカーの製品です。

「Shenzhen Edifier Technology(漫歩者科技)」という中国のオーディオ機器メーカーの
製品ブランドがEdifierなのです。

元々の主力製品はスピーカーで、
パソコンなどで使うヘッドセットやイヤホンやヘッドホンも作っています。

創業は1996年で意外と古く、
テレビやレコードプレイヤーなどの音質にこだわる人にはお馴染みのメーカーです。

生産工場は中国にあり、日本で購入できるEdifierのスピーカーやヘッドホンなどは
全て中国で作られています。

Edifierには日本の技術が使われている?

Edifierは中国メーカーのブランドですが、
実はEdifierの製品には日本の技術も使われているのです。

日本の音響機器メーカーである「スタックス」が、
Edifierのメーカーである漫歩者科技に買収されて資本業務提携関係にあります。

スタックスは1938年創業で、スピーカーやヘッドホンに加えて
アンプ、CDプレイヤーなども製造・販売するメーカーでした。

その後静電型ヘッドホンとその関連商品を専門的に作るメーカーとなり、
現在は漫歩者科技の傘下となっています。

ちなみに静電型ヘッドホンは、静電気を発生させることで振動膜を振幅させて
音を発する仕組みのヘッドホンのことです。

イヤホンやヘッドホンは磁石の力で音を発生させるダイナミック型が一般的で、
静電型を採用しているイヤホンやヘッドホンは少ないです。

静電型は振動膜がほぼ均一に振幅するため音の歪みが少なく、
原音を忠実に再現できるとされています。

その静電型を採用したスピーカーを世界で最初に製品化したのが、
現在は漫歩者科技の傘下にあるスタックスなのです。

Edifierは基本的にコスパの高い製品が多く、高価格となる静電型のスピーカーや
ヘッドホンは基本的に取り扱っていません。
(静電型ヘッドホンはスタックス製品として販売)

静電型ヘッドホンは安いものでも3万円台、高いものだと60万円以上します。

それでもスタックスの静電型ヘッドホンは評価が高く、
「2桁値段が高くてもおかしくない」と言われるほどの音質なのだそうです。

静電型以外の部分のスタックスの技術がEdifier製品に使われているはずなので、
Edifierには日本の技術が入っているというわけです。

Edifierに日本法人は無い

Edifierのメーカーである漫歩者科技には日本法人は無く、
日本向けの事業は香港にある漫歩者科技の子会社が担当しています。

日本向け事業を担当する子会社は中国以外の海外事業全般を担当しているため、
日本におけるサポート面に多少不安を感じます。

実際にEdifierの公式サイトでサポートページを見ても、
サポート窓口のメールアドレスが記載されているだけです。

電話での問い合わせは受けつけておらず、万が一製品に不具合などがあった場合に
十分な対応をしてもらえるのか分かりません。

スタックスはEdifierのメーカーである漫歩者科技の傘下にありますが、
自社製品の製造・販売を行っているのでEdifier製品のサポートは行っていません。

また「プリンストン」という会社が日本におけるEdifier製品の正規代理店と
なっていますが、こちらも代理店なので技術的なサポートはできないのです。

スピーカーやヘッドホンといった機器で致命的な不具合が発生することは
少ないかもしれませんが、十分なサポートが受けられないのは不安です。

Edifier製品は完全自社生産

Edifierのスピーカーやヘッドホンなどは、組み立てからパッケージ、再生テストまで
全て中国にある自社工場で行っています。

部品こそ外部調達している可能性はありますが、
全ての生産工程を自社で行うことで生産コストが抑えられます。

生産コストが抑えられれば価格も抑えられるので、Edifierのスピーカーやヘッドホンは
高品質ながらリーズナブルでコスパが高いのです。

日本人の中には「Made in China」に「安かろう悪かろう」のイメージを
持っている人も少なくないかもしれません。

確かに一部製品では現在でも「中国製=安かろう悪かろう」といったことが
あるかもしれませんが、電子機器については別です。

世界中の電子機器メーカーが中国に工場を持っており、
電子機器部門において中国は今や「世界の工場」となっています。

工場では世界最先端の技術が使われていますから、
世界の工場である中国には電子機器の最先端技術が集まっているのです。

電子機器において「Made in China」は高品質の証であり、
Edifierのスピーカーやヘッドホンなども品質はお墨付きです。

日本におけるEdifier製品の評判

スピーカーやヘッドホンなどのEdifier製品は日本においても高い評価を受けています。

オーディオビジュアル機器の総合アワードで日本最大級である「VGP」において
Edifier製品が金賞を受賞しています。

直近の2023年夏のVGPでは
 ・ノイズキャンセリングヘッドホン(1万円未満) W820NB plus
 ・ノイズキャンセリングヘッドホン(1万円~3万円未満) WH950NB
 ・Bluetoothスピーカー(2万円~3.5万円未満) QD35
 ・アクティブスピーカー(デスクトップ、5万円未満) MR4
の部門でそれぞれ金賞に選ばれました。

2023年夏だけでなくそれ以前のVGPでもEdifier製品は金賞を受賞しており、
専門家にも高品質であると認められているのです。

中にはこうした賞には懐疑的な意見もありますが、VGPは審査員が名前を
出していますし、審査に協力した家電量販店も名前を出しています。

VGPで受賞した商品は家電量販店などで大きく宣伝され、
VGP受賞を理由に商品を選ぶ人も少なくありません。

品質が伴わない製品に賞を与えると、審査員や家電量販店の名前にキズが付きますし、
何よりVGPの権威が失われてしまいます。

ひいてはオーディオビジュアル業界全体の評判を落とすことにもなりかねないので、
公正に審査した結果Edifier製品が金賞を受賞しているのは間違いないです。

コスパ最強のワイヤレスヘッドホン「W820NB plus」

2023年夏のVGPで金賞を受賞した「W820NB plus」は
コスパ最強のワイヤレスヘッドホンと評判です。

価格は公式オンラインショップで9,680円、
通販サイトでも8,000円台ですからヘッドホンとしては決して安くありません。
(参照:https://www.edifier.jp/collections/headphone/products/edifier-w820nb-plus)

連続再生時間は最大49時間、通常のワイヤレスヘッドホンの連続再生時間は
長くても20~30時間程度なのでバッテリー長持ちです。

長持ちバッテリーを搭載しながら重さは220gで、
ワイヤレスヘッドホンとしては標準的な重さを維持しています。

アクティブノイズキャンセリング機能を搭載しており、
最大-43dB、図書館の中で聞こえる程度のノイズまでカットできます。

ノイズキャンセリング機能をOFFにすれば外音の取り込みも可能で、
ヘッドホンをしたまま外出しても危なくありません。

LDACにも対応しており、
ワイヤレスヘッドホンでありながらハイレゾ相当の高音質で音楽が楽しめます。

遅延が80ms(0.08秒)と少ないゲームモードも搭載されており、
ゲーミングヘッドホンとしても使えます。

ただ実際にW820NB plusを使用した人によると、
若干音場が狭めで解像度が低く感じるといった意見もありました。

それでも音量を上げても音が割れずにキレイな音色を保っており、
ワイヤレスヘッドホンとしてはトップレベルという評価も同時にしていました。

長持ちバッテリーで軽量、高性能なノイズキャンセリング機能にLDAC対応で低遅延、
これだけの機能が揃っていれば数万円してもおかしくありません。

多少音質に不満点があるものの、
それが1万円未満で買えるわけですから高コスパという評価もうなづけます。

モダンデザインのモニタースピーカー「MR4」

2023年夏のVGPで5万円未満のアクティブスピーカー部門で金賞を受賞したのが
Edifierの「MR4」です。

いかにもというデザインがEdifierのモニタースピーカーの中で、
珍しくモダンなデザインとなっています。

モニタースピーカーでは選択肢の少ないホワイトカラーのモデルもあり、
デザインが気に入って購入した人も居るぐらいです。

高音域は尖っておらず、低音域も滲まずで、比較的低価格なモニタースピーカーに
しては音質は全く問題無いという意見が多くみられました。

ただ無音時のホワイトノイズが少し大きいこと、ボリュームノブが段階式のため
音量の微調整がしにくいことがマイナス点として挙げられています。

低価格ということもあって機能が絞られているため
 ・光デジタル端子
 ・Bluetooth接続機能
が付いておらず、リモコンも無いことも少し評価を下げる要因となります。

価格はEdifier正規代理店プリンストンの公式オンラインショップで17,980円、
通販サイトで16,000円台です。
(参照:https://www.princeton-direct.jp/shopdetail/000000005704/ct194/page1/recommend/)

高額な上位モデルと比べると不満点はありますが、
価格帯を考えると十分すぎる音質と機能を備えたモニタースピーカーとなっています。

     
   

まとめ

Edifierは「漫歩者科技」という中国のオーディオ機器メーカーのブランドです。

高機能ながら比較的リーズナブルな価格で、スピーカーやヘッドホン、イヤホンなど
コスパが高いとして好評価を受けています。

最高の音質を求めるなら物足りませんが、価格以上の音質は望めるので
オーディオ機器の選択肢にEdifierを入れてみてはいかがでしょうか。

   
   

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